「噂で買って、事実で売る」とは?
株式投資の格言に、「噂で買って、事実で売る」という言葉がある。
たとえば、「任天堂が新作ゲームを開発している」という噂(情報)を入手したら、任天堂の株を買うことにする。
そして、実際に「新作ゲームが発売」となったタイミングで任天堂の株式を売却することによって利益を得る方法だ。
普通に考えれば、「任天堂の新作ゲームが発売されるのだから、株価は発売後の方が上がるだろう!?」と考えます。
もちろん、その新作ゲームが予想以上に売れ行きが良い場合は、さらなる株価の情報を期待できるでしょう。
しかし、ほとんどの場合は「新作ゲームの発売」という「事実」によって、株価は下落を始めます。
「事実で売る」理由とは?
「新作ゲームの発売」という「事実」によって、株価は下落を始める理由は、「株式相場は情報を織り込む」からです。
「株式相場は情報を織り込む」とは、なんだ!?
と思いますよね。
投資初心者の人にとっては、よく分からないと思います。実際、私自身も最初の頃はよく理解できませんでした。
しかし、この「情報を織り込む」という特性を理解することができれば、株式相場の見方が広がるので、頑張って理解をしてみましょう。
「株式相場の情報を織り込む」とは?
株式相場は、ある情報が出てくることに敏感に反応します。
先ほどの「任天堂が新作ゲームを開発している」という情報によって、投資家の間では…
「この新作ゲームによって、◯億円くらいの売上がきたいできるな!」
「この新作は、期待できないな。あまり売れないんじゃないか?」
と「予想」がされます。
そして、投資家はこの「予想」をもとに企業の株式へ「投資するか、投資しないか」を判断していきます。
つまり、事実が出てくる前に、「情報によって先行きが予想されて、それが株価に反映されてしまう」ことになります。
これが、株式相場の特性になります。
情報をもとに、予想し、それが株価に影響してくる。
「事実で売る」理由とは、「新作ゲームが発売」される段階では、多くの投資家が投資を済ませている段階にあるからです。
「事実」が出てきたタイミングでは、「投資するタイミングが遅すぎる」ということになります。
そして、無事に新作ゲームが発売となれば、次に期待できる情報がなければ、投資家たちは「ここで一度売却していいか」と考え、株価が売られることになります。
投資家の動きは、非常に早いです。
事実を見てから動いていては、株式投資では遅れて投資することになり、株価下落に巻き込まれることになります。
「株式相場は情報を織り込む」
この特性は、知っておいて損はありません。
「なぜ新作ゲームが発売されるのに、株価は下落しているのか?」
なんて、のろまな投資家にならないように、「情報」にはアンテナを高くすることをオススメします。