ヴィレッジヴァンガードの株主優待は!?株価チャートや企業内容を徹底分析!!

 

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雑貨店を運営する ヴィレッジヴァンガード【2769】の企業分析を行います。

 

株主優待や決算内容、株式チャートをもとに株式投資に必要な情報を整理していきます。

 

この記事では、ヴィレッジヴァンガード【2769】へ株式投資を検討している人へ参考となる情報を提供します。

 

ヴィレッジヴァンガードのお店へ行くと、様々な商品が店内に所狭しと並べられています。

普段は目にしないような個性的な商品も多く、店内を歩き回るだけでも楽しむことができますよね。

そこで、今回は「ヴィレッジヴァンガード」の株主優待や財務内容、株式チャートの情報をもとに投資判断に必要な情報をまとめていきたいと思います。

 

学べること

・ヴィレッジヴァンガード【2769】の株主優待や財務内容を知ることができる

・株式チャートから株価の位置関係を把握できる

 

ではさっそく、ヴィレッジヴァンガード【2769】について見ていきましょう!!

 

企業内容

 

株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションは、書籍やCD、雑貨、食品等の複合小売店を展開しています。店舗名の「VILLAGE VANGUARD(ヴィレッジヴァンガード)」を見たことがない人は少ないでしょう。

創業当初から「遊べる書店」をキーワードとして、書籍や雑貨等の商品陳列されています。

 

本社は愛知県名古屋であり、創業は1986年11月と30年以上も前になります。

店舗数は、直営店341店舗、FC5店舗の合計346店舗を数えます。(2019年8月末時点)

従業員数は、正社員442名、臨時雇用者2,553名の合計2,995名となっています。(2019年8月末時点)

 

株主優待

 

株主優待内容

優待獲得株式数…100株以上

株主優待内容…買い物券(同社グループ店のみ利用可)

【配布枚数】

株式1年未満保有…お買い物券10,000円分(1,000円券・10枚)

株式1年以上継続保有…お買い物券11,000円分(1,000円券・11枚)

株式2年以上継続保有…お買い物券12,000円分(1,000円券・12枚)

※株主優待の対象となるのは、毎年 11 月 30 日の株主名簿による。

 

上記の通り、同社の株主優待は「買い物券」になります。

100株を保有するだけで、10,000円以上の買い物券を獲得でき、2年以上の長期保有することで最大12,000円分の買い物券を獲得できます。

また、同社への株式投資による優待還元率は以下のようになります。

 

株主優待還元率

【100株を購入した場合(1年未満保有)】

参考株価:株価1,076円(2019年10月18日/終値)

投資額:107,600円=株価1,076円×100株

株主優待:買い物券10,000円分

還元率:9.29%=株主優待10,000円÷投資額107,600円

株主優待の還元率は9.29%となります。

 

ヴィレッジヴァンガードの株式投資では、10万円という手の出しやすい投資金額でも、10%近い株主優待の還元を得ることができます。

さらに、2年以上長期保有すれば、株主還元率11.15%へ上昇するため、さらに投資妙味が増します。

 

配当金

【(株)ヴィレッジヴァンガードコーポレーション:IR情報】

 

配当金・配当利回り

配当金…14円(1株あたり)

年間配当金…1,400円(100株保有の場合)

配当利回り…1.3%=配当金1,400円÷投資額107,600円(※株主優待参照)

 

ヴィレッジヴァンガードの配当金は、1株あたり14円です。100株購入した場合は、年間配当金1,400円を獲得することができます。

上図は、2019年5月期の実績となりますが、ここ5年間の配当金を見ても配当金額は変動していないため、今後も業績に大きな変動がなければ配当金が変動することは考えにくいと言えます。

 

配当金と株主優待の総還元率

 

配当金と株主優待の総還元率

【総還元利率(100株保有/1年未満保有)】

配当利回り…1.3%

株主優待還元率…9.29%

総還元率…10.59%=配当利回り1.3%+優待還元率9.29%

【総還元額】

配当金…1,400円

株主優待…10,000円

総還元額…11,400円=配当金1,400+買い物券10,000円

※総還元率、総還元額は上記条件をもとに算出しています。

 

配当金と株主優待の総還元率(株式2年以上保有)

【総還元利率(100株保有/2年以上保有)】配当利回り…1.3%

株主優待還元率…11.1%

総還元率…12.4%=配当利回り1.3%+優待還元率11.1%

【総還元額】

配当金…1,400円

株主優待…12,000円

総還元額…13,400円=配当金1,400+買い物券12,000円

※総還元率、総還元額は上記条件をもとに算出しています。

 

ヴィレッジヴァンガードの株式投資は、配当利回りと株主優待還元率を合わせた総還元率では10%以上にもなります。

また、2年以上の長期保有になれば、総還元率12.4%となるため投資家にとっては嬉しいリターンを得ることができます。

10万円程度の金額から、投資できるため初心者にも手を出しやすく、毎年の配当金や株主優待を楽しむことができます。

財務内容

【(株)ヴィレッジヴァンガードコーポレーション:IR情報】

2019年5月期決算をもとにヴィレッジヴァンガードの財務内容を紐解いていきましょう。

 

売上高

 

2019年5月期、売上高338億6,200万円(前期比▲3億2,400万円)。前期売上高341億8,600万円、前々期売上高356億8,000万円と比較すると減収傾向にあるのが分かります。

直近3期では、売上高が減収傾向にあるため、販売力が課題になっていることが分かります。

 

経常利益

 

2019年5月期、経常利益4億4,200万円(前期比+1億300万円)、前期経常利益3億3,900万円、前々期経常利益9億5,000万円と直近3期では増益傾向となっており、収益性が改善しています。

収益性改善の主因は、人件費の減少です。前々期人件費66億3,100万円に対し、今期人件費59億1,700万円と7億1,400万円減少しています。2年間をかけて7億円以上の人件費削減を実施したことにより、収益性が改善され、純利益が赤字から黒字転換しています。

直近2期では、経常利益だけでなく、純利益ベースで見ても黒字を確保しています。

今後も同社は、収益性の更なる向上が求められるでしょう。

 

自己資本率

 

2019年5月期、自己資本比率33.6%。前期自己資本比率33%、前々期自己資本比率27.8%と直近3期において自己資本比率は改善してます。

自己資本比率の改善要因は、固定負債の減少でしょう。前々期固定負債88億1,500万円に対し、今期固定負債76億4,900万円と11億6,600万円減少しています。

固定負債の減少要因は、長期借入金の返済が進んだことです。下図がの通り、長期借入金が7億3,000万円減少していることが分かります。

 

【(株)ヴィレッジヴァンガードコーポレーション:IR情報】

長期借入金の返済が進めば、利息負担も軽減されるため、同社にとって良い傾向です。

総借入金は、長期借入金55億7,200万円、短期借入金34億6,400万円を合わせて90億3,600万円になります。総資産258億8,100万円に対して、借入金割合34.9%と借入金負担は小さいとは言えません。

金融機関借入金は、経常的に返済資金が必要となるため、企業の資金繰りを圧迫する要因にもなりかねません。

1年以内に返済予定の長期借入金34億6,400万円は、来年までに返済する必要があります。同社の返済財源は、純利益1億8,800万円、減価償却費3億1,000万円の4億9,800万円しかありません。

今後も、長期借入金の金額は注目して見ること必要です。

 

財務内容のまとめ

 

ヴィレッジヴァンガードの財務内容は、PL(損益計算書)、BS(貸借対照表)ともに注視が必要だと言えます。

売上高が減収傾向にあり、長期借入金の返済負担があるからです。

人件費の減少により収益性は改善し、黒字を確保していますが、長期借入金の返済財源を加味すると、資金繰り面に不足感があります。

1年以内に返済予定の長期借入金34億6,400万円に対し、同社の今期返済財源は、純利益1億8,800万円、減価償却費3億1,000万円の4億9,800万円でした。

配当金原資は、発行済株式数786万1,700株に対して1株あたり14円の配当金を拠出するためには、約1億1,000万円が必要となります。

長期借入金の返済の他に、配当による資金支出があることを考えれば、売上高の増加と更なる利益確保は必須になります。

借入金は、再度金融機関から資金調達することも可能なため、すぐに資金繰りが立ち行かなくなることはありませんが、同社の財務内容は継続して注視する必要があります。

 

株価チャート

 

現在の基準となる株価は以下の通りです。

2019年10月18日、株価1,076円(終値)

 

まず、上図の5年チャートで長期的な株価トレンドを見ていきましょう。

2015年11月に、1,898円の高値を付けて以降、株価は下落トレンドになります。

その後、2018年頃からレンジ相場へ移行し、株価は横ばい推移となります。2018年12月、831円の最安値を付けてからは、900円〜1,000円レンジで株価は動いています。

長期目線では、それ程方向性のない株価推移となっていますが、6ヶ月チャートを見てみると2019年7月頃から、上昇トレンドにあるのが分かります。

株価も1,000円を超えても、引き続き上昇しているのが分かります。

株価1,040円辺りで、反発する動きもあるため、ここをエントリーの目安にするのは良さそうです。

もちろん、ここを割れて株価が下落するようであれば、即刻撤退も必要です。

ヴィレッジヴァンガードの株価は急落することも多々あるため、急落に備えて、逆指値の設定は必須と言えます。

 

株価チャートから分かること

⒈長期トレンドは「横ばい」

⒉短期トレンドは「上昇」

⒊短期的には株価1,040円が支持ライン

⒋長期目線では株価に過熱感はない

 

 

まとめ

 

ヴィレッジヴァンガード【2769】の企業分析の結果は、株主優待と配当金を合わせたインカムゲインは10%以上を確保しており、長期的な株価水準も低いことから、長期目線でも保有は良いと言えるでしょう。

しかし、売上高の減少や長期借入金の返済負担を考慮すると、手元資金繰りに余裕はないと判断できるため、長期的には株価下落リスクは大きいと言わざるを得ない。

株主優待を獲得できる最低保有株式100株だけを投資する分には、投資還元率を最大化でき、10万円程度の小額投資で済みます。また、株価下落時の損失を小額に抑えられるので、100株のみを投資することはオススメできます。

200株以上の保有は、株主優待による還元率が増加する訳ではないので、リターンに対してリスクが大きくなってしまいます。したがって、同社の株式保有は100株までが最適と私は判断します。

いずれにしても、投資初心者には株主優待や配当金を楽しむことができるでしょう。

 

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