兼業投資家の「milk。」です!
・オリエンタルランドへの株式投資はどうなの?
・株主優待で、ディズニーチケットをもらえるって本当?
・オリエンタルランドの配当は?
・オリエンタルランドは儲かっているの?
そんな疑問にお答えしていきます。
この記事では、「ディズニーランドが好きだから、オリエンタルランドの株式へ投資してみたい!」と考えている方に向けて、株主優待や企業の業績を含めて解説します。
学べること
・オリエンタルランドの企業業績
・株主優待や配当金について
・オリエンタルランドの今後の見通し
では、「夢の国」を運営するオリエンタルランドの裏側を見に行ってみましょう!!
Contents
オリエンタルランドはどんな会社?
1960年7月11日、「浦安沖の海面を埋め立て、商住地域の開発と一大レジャーランドの建設を行い、国民の文化・厚生・福祉に寄与するということ」を目的として設立。
その後、1983年4月、「東京ディズニーランド」が開園。2001年9月、「ディズニーシー」も設立し、現在のテーマパークの形となりました。
オリエンタルランド社は、「ディズニーランド」「ディズニーシー」の経営・運営のほか、ホテル事業等によって収入を得ています。
複数社のグループ会社も抱えており、イクスピアリ事業やモノレール鉄道業、バス事業、ホテル事業等を幅広く事業を展開しています。
オリエンタルランドの業績は?
売上高
2019年3月期 売上高は5,256億円であり、5年間のトレンドは増加傾向です。
これは、「リピーターが多いこと」「チケット代金の値上げができること」の2点が売上高の増加ポイントと言えます。
ディズニーランド(シー)に1回しか行ったことがない人は少ないのではないでしょうか。年に1回以上はディズニーランド(シー)を訪れる人が大勢いることが、安定した売上高に繋がっています。
ディズニーランド(シー)のチケット代
ディズニーランド(シー)の「チケット代金値上げ」は、しばしばニュースになります。
1983年のディズニーランド開園時は、チケット代は3,900円。
2001年のディズニーシー開演時は、チケット代は5,500円。
2014年〜2016年の3年間は、毎年チケット代金が値上がりし、現在のチケット代は7,400円となりました。
純利益
純利益は、チケット代金の値上げ等もあり、売上高と同様に5年間のトレンドは増加傾向です。
2019年3月期の純利益902億円は、2015年3月期の720億円と比べて、約1.25倍へ増加しています。
また、利益率(売上高に対する純利益率)も2015年3月期は15.4%でしたが、2019年5月期は17.1%と改善しています。
自己資本率
企業経営の健全性を見るための「自己資本率」は、76.4%(2019年3月期)と非常に高い健全性を維持しており、倒産リスクはほぼありません。
負債と現預金
また、オリエンタルランド社の「借金(借入金)」について見てみると、2019年3月期は、社債800億円、長期借入金23億円となっています。
負債合計は、2,482億円です。一見とんでもなく大きな負債に見えますよね。しかし、安心して下さい。
オリエンタルランド社は、現預金3,775億円(2019年3月期)を保有しています。
つまり、負債合計2,482億円よりも多くの現預金を保有しているため、万が一の負債の返済・支払いを急に求められた場合でも、現預金で対応することができます。
2019年3月期の決算内容を元に、オリエンタルランド社の業績を見てきました。
結論は、売上高、純利益ともに増加傾向にあり、自己資本率の高さや負債の比率が小さいことから倒産リスクもほぼありません。
オリエンタルランドの株主優待と配当金
オリエンタルランド社への株式投資で、よく注目されるのが「株主優待」です。
「株主優待」では、「ディズニーチケットがもらえる」と言われています。今回は、その「株主優待」の内容を詳しく見ていきましょう。
株主優待
(引用:(株)オリエンタルランドHP・IR資料室:株主通信)
オリエンタルランド社の「株主優待」は、株式を100株以上保有することで、「株主用パスポート」というディズニーランドもしくはディズニーシーのどちらかを利用できる1デイパスポート(有効期間1年間)を受け取ることができます。
3月31日を基準日として、所有株式が100株のみの株主は、「株主用パスポート」を1枚受け取ることができます。
さらに、400株以上を保有すると、9月末と3月末を基準日として、「株主用パスポート」を半年に1枚ずつ、年間に2枚受け取ることができます。
800株以上になってくると、所有株式が400株増えるごとに、受け取れる「株主用パスポート」が年間2枚ずつ増えていきます。(上の図参照)
※所有株式2,400株以上は、年間12枚となる。
(引用:(株)オリエンタルランドHP・IR資料室:株主通信)
また、「長期保有株主さま向け優待制度」という株式を長期保有している株主には、さらに「株主用パスポート」を配布する制度もあります。
次回は「東京ディズニーリゾート40周年」であり、長期保有株主には「株主用パスポート」が4枚配布されます。
配布予定時期は2023年12月です。
しかし、条件がいくつかあります。
・保有期間:2018年9月30日〜2023年9月30日 (5年間)
・保有期間中のすべての基準日において株主であること
・同一株主番号であること
・100株以上を保有していること
ディスニー好きにとって、「株主用パスポート」は嬉しい「株主優待」となります。
ただし、オリエンタルランドの株式は1株13,220円(2019年6月21日:終値)であり、「株主優待」を獲得するためには、100株の保有が必要となるため、最低でも132万2,000円の投資が必要となります。
配当金
オリエンタルランドは、「株主優待」のほかに「配当金」の配当があります。
配当金の実績は以下のとおりです。
2019年3月:22円(1株あたり)
配当利回り:0.31%
オリエンタルランドは、半期に1回ずつ配当金の配当が行われます。
配当利回り0.31%は、利回りが高いとは言えない水準ですが、銀行預金の金利が0.01%と比べれば悪くはありません。
株主優待と配当金の合計利回り
オリエンタルランド社へ投資した時、「株主優待」と「配当金」を合わせた利回りがどうなるのか?
具体的に見ていきましょう。
オリエンタルランドの株式を100株保有した場合を想定して利回りを算出します。
【株主優待】「株主用ポスポート」1枚:7,400円
【配当金】42円(年間配当金)× 100株= 4,200円
【株主優待+配当金】7,400円 + 4,200円 = 11,600円
【投資額】 13,220円(株価) × 100株 =1,322,000円
※株価は、2019年6月21日終値。
【合計利回り】 11,600円 ÷ 1,322,000円 = 0.87%
「株主優待」と「配当金」を合計した利回り0.87%は、投資目線で考えると高い利回りではありません。
確かに、株主優待の「株主用パスポート」は魅力的に思います。
しかし、株価の下落リスクを考えると、1年間の利回り0.87%では、株価下落リスクの方が圧倒的に大きいため、「株主優待」「配当金」だけを目的とした投資はオススメしません。
株価が2%下落した場合、26,440円の損失となります。「株主優待+配当金」11,600円では、賄いきれない程の損失です。
これなら、普通に「ディズニーチケット」を購入してディズニーリゾートで遊んだ方が賢明です。
つまり、オリエンタルランドへの投資では、「株主優待」や「配当金」だけを目的とした投資は不向きとなります。株価が値下がりして、株価が安くなったタイミングで、値上がり益も併せて狙う投資姿勢が必要と言えます。
オリエンタルランドの今後の見通し
オリエンタルランドは、現在「大規模開発」を行なっています。
2019年7月23日、ディズニーシーの大型アトラクション「ソアリン」が新たに導入されました。また、ディズニーランドでは、2020年春の導入に向けて「美女と野獣」などのアトラクション建設が進んでいます。
「イッツ・ア・スモールワールド」のリニューアルなど、ゲストが飽きないように、オリエンタルランド社は常に新しい投資を行い、ディズニーリゾートをより良いテーマパークへ成長させています。
この設備投資が、リピーターの獲得に繋がるため、今後も継続した売上高を維持していくと予想することができます。
投資目線では、大規模開発による「テーマパークの付加価値増加」では驚くような株価上昇は期待できませんが、株価が下落し、割安感のあるタイミングで投資を行えば、「値上がり益」を狙うことも可能です。
ディズニーランド(シー)の売上が1日にいくらになるのか?1日の来園人数は何人なのか?
解説しています。是非こちらの記事も併せてお読み下さい!!
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